日本の歴史をよみなおす

貨幣、女性、百姓などなど色々なトピックについて、それまで常識だと思われていたことを再考察している。歴史家の間では、網野説については批判もあるらしいが、面白く読んだ。専門的な内容については、判断する能力は僕にはありません。

自分用に被差別のことについてメモする

古代の国家にて、身寄りのない子供や捨て子を養育する施設として、非田院ひでんいん 施薬院が作られた。これらで育った人々は成人になると新しい姓を与えられ社会に組み入れられていった。しかし、国家財政が逼迫すると国家の庇護がなくなり、自分たちで食い扶持を何とかする必要が出てきた。これらの人々が非人と呼ばれるようになったと思われる。中世までは、非人は平民とは違った人々という意味で、必ずしもその後のように賎民視されていたわけではなかった。非人は死体処理、産穢処理、芸能、売春などに携わった。河原者と呼ばれた人々も非民であった。皮の処理、牛馬の解体、土木工事(自然に変更を加える)に携わった。放免と呼ばれた人々は、罪人の逮捕、処刑、葬送などを行った。

これらの人々は、平民から見れば、この世を超えた力を持つ人々であり、この世とあの世の間に住む者たちであった。このため、畏怖の念を持たれていたのである。祇園祭で先頭を歩き鉾を持つものは、天皇が通る前に通りを清める役割をになった。また、官職を持つも者もいた。

 

しかし、中世の世になると古代の世よりも、自然が明らかになって来ると、自然への畏怖の念が薄れていった。それにともなって、非人とされた人々への畏怖の念が消えて差別だけが残った。

 

なぜ西に差別があり東が少ないかはまだよくわからない。