Upheaval - 2

ジャレド・ダイヤモンドは、日本が欧米に植民地される危機を克服して、西欧化を成し遂げたことに多くページを割いて、解説している。それを読んでちょっと誇らしかったのだが、現代多くの問題を抱える日本についても詳しく述べている。高齢化や、財政が危機的状況にあること、女性の社会的な進出が遅れていること、中国や韓国に対して戦争についての真摯な反省をせずに歴史を問題を抱えていることなど、日本が多くの問題を抱えており、それに対して直面していないと言っている。日本で出版されている彼の著書はすべて読んでいて、敬愛するジャレド・ダイヤモンドからそのような指摘をされて日本人として大変恥ずかしいと思った。。

ドイツは、第二次世界大戦中の戦争犯罪にて、きわめて真摯に反省しているという。教育の場においても、徹底的に教え込まれて、戦争犯罪に関する資料などおさめた資料館なども各地にある。隣国もドイツの努力をみとめている。日本では、戦争の加害者であるという意識が薄く、中国、韓国(朝鮮)への真摯な反省が見られない。政治家が、中国や韓国(朝鮮)への謝罪よりも、靖国神社への参拝をするのを見れば、加害者としての反省はどこにあるのだと彼らが思うのは無理もない。なぜ、日本は加害者としての意識が薄いのだろう。ドイツでは、ナチスのような分かりやすい悪者がいたのに対し、日本にはそのような分かりやすい悪者がいなかったこと、原爆投下などがあって被害者意識が強くなったこと、ABCD包囲網などにより日本が戦争に引き込まれたという説があることなどが本書では指摘されているけど、自分でももうちょっとこの問題は考えてみたいと思う。

今、日本がかかえる問題を解決するのは容易ではないけれども、幕末の日本も危機的な状況にあるのを乗り越えてきた。日本が現代の危機を乗り越えるには、オーストラリアを手本にするのがよいと思う。

続く。。